生有日記 特別編 “高橋秀尚先生セミナー ”
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クロマチングループミーティングに医学研究科医化学分野の高橋秀尚先生をお招きして、「メディエーター複合体による転写伸長制御」というタイトルでインフォーマルセミナーをしていただきました。
Mediatorが転写伸長を促進するメカニズムを初めて分子レベルで証明した研究成果についての内容でした。RNA polymerase IIのPromoter Proximal Pausingからのreleaseとheat shockへの応答に関わるsignaling factorとしてMediatorに着目した経緯から、Med26を介したSuper Elongation Complexのrecruitによる転写伸長活性化までをお話ししてくださいました。セミナー中には研究上の工夫や試行錯誤した点を紹介してくださり、大変参考になりました。特に、研究初期にMed26のNTD結合因子すべてにtagを付けて相互作用因子ネットワークの全体像を把握したことが以後の研究の推進力になったように思いました。時間を割くべき実験を見極めることの重要性を感じました。高橋先生の研究は、村上研で行われている酵母の遺伝学とはやや異なり、培養細胞を使った基本転写の生化学の研究でしたが、学生全員から質問が出て、活発な質疑応答になりました。
セミナーの後はスペイン料理Toroで懇親会を行いました。美味しいサングリアを片手に高橋先生の大学院時代や留学時代の話で大いに盛り上がりました。2か月間茹でたパスタしか食べてない浅沼君とミートボールの取り分で危うくケンカになるところでした。高橋先生には2次会で夜遅くまでお付き合いいただきました。高橋先生どうもありがとうござました。そして今後ともよろしくお願いします。

(kajitani)