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ナノ構造の光物性は、構造体のサイズ・形状や構造間距離に強く依存します。しかしながら、従来の化学的な方法により合成したナノ構造体を基板上に敷き詰めるだけでは、構造間距離に強く依存する共鳴現象の本質はわかりません。我々は、プラズモン共鳴を示す金属やグラフェン・半導体(遷移金属ダイカルコゲナイド層状化合物)等のナノ構造を対象として、高度微細加工技術によりシングルナノメートルの分解能で精緻に作製する方法を開拓し、ナノ構造間あるいはナノ構造/分子間における相互作用の物理・化学的描像を各種分光計測法やフェムト秒時間分解計測により明らかにすることを目的として研究を進めています。特に、制御されたナノ構造体の光物性と分析化学研究への展開(新しい化学計測法の開発)を行うとともに、分子/物質系の励起状態緩和ダイナミクスや振動緩和ダイナミクス等の化学過程を光場によって制御(Purcell効果や赤外Purcell効果)することによって引き起こされる化学反応制御について関心を持って取り組んでいます。
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